2021年10月06日

高田への瞽女唄の旅

療養の半年終えてジャスミンと新幹線で瞽女唄の旅

ラブラドールが大好きという井上さんに抱きとるように迎えてもらう

秋晴れの新潟平野を走りぬけ瞽女の里なる高田へ向かう

瞽女のさと雁木のまちに降りたちぬ三味を背負いて盲導犬と

この地にて瞽女と暮らした人々の文化伝える「瞽女ミュージアム」

昭和まで高田瞽女さを温かく世話せし家に吾も迎えられ

鱈飯は上越名物と言うだけに実に味よく舌鼓うつ

荷を背負い三人連れで旅をする瞽女さの像にもろ手で触れる

斎藤真一の原画を前に目に浮かぶ雪野の白さと夕映えの赤

ご当地の「着物の小川」で仕立てたる衣装に初めて袖をとおしぬ

紺色が主体の衣装襟と帯に夕日のごとき赤色映える

衣装着て三味を抱えて腰おろす感染予防のパネルの前に

瞽女宿の昔を今に拍手もて迎えてくるるお客様たち

高田にて最初に唄う瞽女唄は高田瞽女さの「かわいがらんせ」

子別れの母の身になり「葛の葉」をわれは唄いぬ三味を弾きつつ

ここに生きた名もなき瞽女に思い馳せちからの限りわれは唄いぬ

姉妹弟子3人そろい瞽女唄の和賛を唄う声を重ねて

吹き抜けの高天井のお座敷の壁を震わす「さずきもんたち」

農民と瞽女をつなぎし人情にふれたる思い別れを惜しむ

                                広沢里枝子
posted by 里枝子 at 23:42| Comment(0) | 短歌

2021年10月02日

「信毎歌壇」入選歌 2021年10月

見えぬ眼に五輪の想像追いつかずテレビを止めて蝉しぐれを聞く  (米川 千壽子
先生 1席)

<選評> 新しい競技も増え日本人の出場も多かった五輪。観戦にも放送を聴きつつ
「想像」という行為が加わる作者。そんなこともあらためて知って心に残る。
posted by 里枝子 at 12:50| Comment(0) | 短歌

2021年08月19日

「信毎歌壇」入選歌 2021年8月

退院し何をするかと尋ねられ「ささやかな人生のつづきを」と笑む (小池光先生 
入選)

盲導犬は病後のわれを気遣いて振り向き振り向き公園までを (道浦母都子先生 入
選)
posted by 里枝子 at 19:41| Comment(0) | 短歌